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姉妹のある一日

久しぶりの更新。
某所でやっているTRPGのキャラクターでSSを書いてみた。書いた経験は当然無い。書きたかったから書いてみたってことですw
(興味ないって言う人はブラウザバックしちゃってください。申し訳ない)

キャラクターの概要を
リアラ:とある1王国の王女。王族の暮らしに満足できなくなって脱走→冒険者になった。職業としては格闘家

レイア:リアラの妹。リアラとは腹違いになり、年齢も1回り下。リアラを追い掛けたいという裏の目的を持ちながら現在諸国を回っており、今はリアラと同じところにいる。

ホワイトラヴァー:今リアラ・レイアがいる所。レストランだが、NHKというギルドの拠点

以上の前提で、興味あるという方がいらっしゃったらご覧ください。

------------------------------


「お姉様、こうして2人だけになるのも久しぶりですね。」
「・・・。」

何故、こういうことになったのだろう。
リアラは1人ごちる。

事の始まりはこうである。
前日の夜、リアラがホワイトラヴァーのカウンターで1人で晩酌していると、1人の女性が姿を現した。

薄茶色の長い髪に赤味がかったカチューシャ。聖職者(アコライト)の正装に身を固めたレイアである。

「お姉様。夜分遅くにごめんなさい。お願い事があるのです。」
「・・・何?」

いい具合に酒が回っているが、妹の真剣そうな声を聞き、変な聞き方はできないと思い直すリアラである。
もっとも、いつもこんな話し方をする妹ではあるのだが。

「明日、一緒に散歩してくれませんか?」
「何それ?」
「言葉の通りです、お姉様。」

何を考えているのだろう。確かにそんな機会は実家にいた頃まで遡らないと無いだろうが、意図が読めない。

「明日、訓練で山深くまで入って行く予定なのよ。だから・・・」
「それなら、一緒について行きます。誰か他の人が来るという訳ではないのでしょう。お姉様が問題なければ。」

物好きとしか思えなかった。冒険者としてここNHKに入って来た以上、あちこち動き回る覚悟は妹なりに持っているのだろう。しかし、ただの訓練にまでついて来るというのは、やはり妹の考えが読めない。

「・・・分かったわ。明日の日の出前に、NHK入口前の看板前にいらっしゃい」
「よろしいのですね、お姉様」
「仕事ではないしね。面白いとは思わないけど止めはしないわ。」
「ありがとうございます。それでは明日、また。」

そう言うと少しだけレイアは微笑み、お辞儀をしてリアラの前から離れて行った。

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

「まあ、なるようになるでしょうね。」

昨日と変わらない聖職者の格好で、無表情ながら少し疲労の色が見えるレイアを見て、呟くリアラ。

実際、ここまでは何とかなっている。
本当はもっと遅れてくると思っていたが、思いの他しっかりついてくるレイア
を見て、リアラは感嘆の色を隠せなかった。
リアラにとっては慣れた道でも、普通の人間から見ては獣道であろう道である。

「昔と表情は相変わらず変わらないのね。」
「何の事でしょうか、お姉様。」
「無愛想ってことよ。」
「これでも、笑おうとしているのですけれど、残念ですね。」
「冗談よ。」

でも、滅多に笑わないのよねとリアラは思う。
正確には、作った笑いに思える。
城にいた頃から、リアラはこの妹の本当の笑顔を見たことが無い気がしていた。
妹なりの考えがあり、だから自分を追って来ているのだろうが、いったい彼女の真意はどこにあるのだろう。

「ちょっと休憩しましょうか。」
「分かりました。」

山道を登りきった開けた所で休憩を取ることにした。
レイアは相変わらず表情を変えないが、持ってきた荷物(携帯食料と愛用の杖ぐらいである)を降ろすのにもどこか疲労が見える。

「あなた、何でついてきたの?」
「?」

唐突にリアラは尋ねる。リアラは妹を呼ぶ時は絶対に名前を呼ばない。
自分にこれ以上関わって欲しくない、自分はもういない人間だと思ってほしいから。
もっとも、妹はそう思っている様子は微塵もなさそうであるが。

「理由ですか・・・。お姉様とお話がしたかったから。それではダメですか?」
「それだけなら昨日でもよかったじゃない。こんな所までへたばりかけながらついてきて、何の物好きよ。」
「・・・。」

思わず語気を強めるリアラに押し黙るレイア。相変わらず無表情でじっとリアラを見つめている。
彼女が予期しなかった返答に凹んでいるのか、それとも必死に答えを考えているのか。いかようにも取れる表情である。

やがて、彼女が口を開いた。静かに、ゆっくりと。
「お姉様とお話がしたかった。私の前からいなくなってからのお姉様が知りたかった。
何故、お姉様はそんなに自由なのですか?何故、お姉様はそんなに強くなったのですか?私は、それが知りたい。」

「一言、言っておくわ。私は強くなんてないわよ。貴方の世界が狭いだけ。
貴方もがんばればこれぐらいのことは、できるようになるわよ。」

そう言うと、リアラは近くの5mぐらいはありそうな木に向けて、おもむろに正拳突きを放つ。
瞬間、鈍い音と共に木はへし折れ、リアラの眼前から倒れていった。

どこまでも無表情なレイアを前に、リアラは続ける。
「もう1つ、私は自由じゃない。確かに自由になりたくて出てきたけど、それでも誰かさんについて来られてるじゃない。・・・無理なのよ、今の貴方が思ってる自由なんて。」

「では、お姉様のようになるのは無理ということなのですか。」
「貴方の覚悟次第よ。」

「その持ってる杖だって、ただの飾りじゃないんでしょう?ここまで出てきたのなら、何とかしてみなさい。」
「・・・はい お姉様。」

分かったのか、釈然としないのかよく分からない表情のままレイアが答える。

「それじゃ、帰りましょうか。」
リアラがそれまでのことが無かったように明るく言い、レイアは頷く。
そしてリアラは小声で呟く。
「さて、少しは楽になるといいのだけれども・・・」
本心か、はたまた冗談めいたものか、そんな声で呟いたのだった。


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jin

Author:jin
競馬・東方・TRPGあたりが好きな社会人です。競馬にかこつけたふらり旅が大好き。今は九州行きたい

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